立体の部
 立体出品作品総数   立体応募者数 
 審 査 員 
 入 賞 作 品 
41点
41人
井田 彪氏・木村重信氏
宮瀬富之氏
以下のとおり
(敬称略)
【総評】(木村重信)
 今年の立体部門はこれまでに最も多い応募者があった。最多と言っても41人であって、平面や書の部門に比べると極めて少ない。それだけ、立体作家が少ないわけである。

 このように応募点数は多くなかったが、拙劣な作品が少なく、全体のレベルはかなり高かった。具象作品は傑出したものがないが、総じて誠実であり、その努力を認めたい。また、抽象的な傾向の作品は概してアイデア倒れで、造形力を欠くものが多かった。

【選評】
● 芸術文化祭賞
[作品評]
 裸婦の半身像であるが、的確な造形によって清楚かつマッシブな表現に成功した。特に背面の腰部から臀部にかけてのモデリングがすぐれている。  (木村重信)
「あしきのW」 伊庭 靖二
● 特選
○滋賀県美術協会賞
[作品評]
 着衣の老夫婦をあらわすが、着物の縦の線を生かした線も表現が巧みである。力強さはないが、そのことがほのぼのとした郷愁を感じさせる。 (木村重信)
「 灯 」  志萱 州朗
● 特選
○朝日新聞社賞
[作品評]
 三角形と四角形を組み合わせ、赤・黒・白を配した幾何学的作品で、リズムと動きあり、最少の造形要素が最大の表現効果をあげている。 (木村重信)
「com−pare−V」 井上 三央
● 特選
○産経新聞社賞
[作品評]
 女性頭部があるが、荒けずりのモデリングによって、勢いのある動性をとらえた。多くの女性頭部作品が写実にとらわれている中で、感情表現に成功した作品である。 (木村重信)
「 風 」 岩崎 高志 
● 特選
[作品評]
 女性胸像である。あまり量感はないが、真摯な追求が好ましく、またまなざしが生きている。(木村重信)
「雪見草」 石田 秋次
● 佳作
「僕のおかんはフ・テ・キ」 田中 一樹
「睡 蓮」 西見 智之
◆平面の部
◆工芸の部
◆書の部